平成26年中高理科教員研修(12月6日(土)柏原キャンパス、12月20日(土)天王寺キャンパス)

平成26年度中高理科教員研修

「授業に活用しよう―テーマを選んで体験できる研究現場の科学実験」(主催:大阪教育大学科学教育センター)

「リフレッシュ理科教室-現代テクノロジー講座」(主催:応用物理学会関西支部、大阪教育大学科学教育センター

 
 「授業に活用しよう-テーマを選んで体験できる研究現場の科学実験」
(12月6日(土)午前午後、12月20日(土)午前 )は受付を終了いたしました。
沢山のお申込み有難うございました。
 
「リフレッシュ理科教室-現代テクノロジー講座」(12月20日(土)午後)は申込定員に達しました(10月31日)。
本日以降に申し込まれる方は、実験1、実験2が見学扱い(キャンセル待ち)になる場合があります。
あしからずご了承頂きますようお願いいたします。                                                                                   

 

開催日時 平成26年12月6日(土),12月20日(土)
場 所 
  12月6日(土) 10:00~15:15
           大阪教育大学柏原キャンパス教員養成課程棟C2-202講義室、他
           学内研究室及び実験室
  12月20日(土) 10:00~12:15
           大阪教育大学天王寺キャンパス学園ホール2階会議室、 他
           学内研究室及び実験室
  12月20日(土) 13:20~18:10
           大阪教育大学天王寺キャンパス学園ホール2階会議室、 他
           学内研究室及び実験室
実験内容 実験題目とその簡単な内容説明は下をご覧下さい。
募集対象 大阪府下、兵庫県下、他地域の中学校、高等学校、支援学校の理科教員
参加費 無料 (ただし掛け捨て保険料を一人当たり30円程度、当日に徴収します)
募集人員
「授業に活用しよう―テーマを選んで体験できる研究現場の科学実験」
  12月6日(土) 40名、    12月20日(土)(午前) 20名 
「リフレッシュ理科教室-現代テクノロジー講座」
  12月20日(土)(午後) 30名                 (いずれも目安、先着順)
 時程

【12月6日(土) (柏原キャンパス)】

「授業に活用しよう―テーマを選んで体験できる研究現場の科学実験」

     集合場所 大阪教育大学柏原キャンパス教員養成課程棟C2-202講義室

   9時30分  受付開始

  10時00分  開会 挨拶

  10時15分  1回目研修開始 

  12時15分  1回目研修終了 昼食休憩

  13時00分  集合 

  13時15分  2回目研修開始

  15時15分  2回目研修終了

  15時15分  2回目研修終了 集合室へ移動 アンケート記入 

  15時30分  集合室にて希望者による交流会(参加費200円(茶菓子代))

  17時30分  交流会終了

【12月20日(土) (天王寺キャンパス)】 

    集合場所 大阪教育大学天王寺キャンパス学園ホール2階会議室

 

「授業に活用しよう―テーマを選んで体験できる研究現場の科学実験」   

    9時30分  受付開始

  10時00分  集合

  10時15分  研修開始 

  12時15分  研修終了 

「リフレッシュ理科教室-現代テクノロジー講座」

   13時00分  受付開始

  13時20分  開会 挨拶

  13時30分~14時35分  講演1 

  14時35分~15時40分  講演2 

  16時00分~17時00分、 17時10分~18時10分 実験 

  18時20分~19時45分  希望者による交流会(参加費無料)

 

申込方法 

  • 申込先: [Email] cse@cc.osaka-kyoiku.ac.jp
         [FAX] 072-978-3554
         [電話]072-978-3402
※こちらのお申込フォームもご利用下さい
 
  • 12月6日(土)、20日(土)両日、どちらか一日、午前・午後のみの申し込み、いずれも可です
  • 申込期限:12月6日(土)実施分は11月25日(火)、12月20日(土)実施分は12月8日(月)。
         ※締め切り前でも定員を越え次第募集を打ち切らせて頂きます。
 
  • 「授業に活用しよう‐テーマを選んで体験できる研究現場の科学実験」:
   12月6日(土)は午前午後2テーマ、12月20日(土)は午前に1テーマを受講します。
   申込時にはご希望テーマを、6日開講分は第4希望まで、20日午前開講分は第2希望までお知らせ下さい。
選択テーマ番号は、このページの番号でお申し込み下さい。先着順にこちらで調整し、受講決定テーマを
   折り返しご連絡します。※講習会に使用する各テーマのテキスト、およびテーマごとの申し込み状況を、
   順次このページに掲載いたしますのでご活用下さい。 
 
  • 「リフレッシュ理科教室― 現代テクノロジー講座」:
   12月20日(土)午後に、講演と実験、各2テーマを全員が受講します(受講者全員同じ内容です)。
   定員に達するまで先着順にお受付します。
   講演、テーマの内容は以下をご覧下さい。
   
  • お申込にはセンターより受付の返信をいたします。
  二、三日中に返信が届かない場合はお手数ですが再送信いただくか、
  072-978-3402までお電話頂きますよう様お願いいたします。

       

※ご質問、お問い合わせは

大阪教育大学科学教育センター・安積まで

 E-mail  asaka@cc.osaka-kyoiku.ad.jp

   TEL    072-978-3402

  URL     http://cse.osaka-kyoiku.ac.jp

 

   

 

 

 

テーマ一覧と簡単な説明
「授業に活用しよう―テーマを選んで体験できる研究現場の科学実験」
                         (主催:大阪教育大学科学教育センター)
  • テキスト(pdf形式)を順次リンクします。テーマのタイトルをクリックして下さい。 

 

 

 ※都合により、5番のテーマが不開講となりました(10月23日)

12月6日(土) 柏原キャンパス
1 液体窒素を用いた様々な演示実験 神鳥和彦
2 半導体の発光 中田博保
3 サイクリック・ボルタンメトリーによる金属錯体の酸化還元特性   横井邦彦
  4 比色定量法による河川中のリン酸イオン濃度測定   久保埜公二
  5 光学異性体と旋光度 ~香料から液晶テレビまで~  (都合により不開講となりました) 堀 一繫
    色素の簡便な合成  谷 敬太
7 植物性油脂の水素添加と酸化重合   安積典子
8 植物性食品に含まれるでんぷんの分別定量 井奥加奈
  9 草木染の実際と教材化 任田康夫
  10 光合成色素から光合成生物の系統を探る-TLCを活用して- (午前のみ開講)    畦 浩二
  11 コムギの進化教材の作成      向井康比己
  12 プロイディアナライザーを用いた倍数体の検出(新テーマ)                  岡崎純子
  13 共焦点レーザー顕微鏡による3次元画像の観察 (新テーマ)             広谷博史
14 プロテアーゼを用いた酵素実験  川村三志夫
15 酵素免疫測定法入門 ~抗原・抗体反応の応用(新テーマ) 片桐昌直
16 PCRによるDNAの増幅(新テーマ) 鵜澤武俊
  17  シークエンサーによるDNA塩基配列の決定 鈴木 剛

18 ダイヤモンドダストと雲を作る実験

小西啓之
12月20日(土) 午前 天王寺キャンパス
  19 走査型電子顕微鏡を用いた生物試料の観察   出野卓也

20 簡易法によるDNAの抽出実験(新テーマ)

秋吉博之
21 月周回衛星「かぐや」 が解き明かした知見、 かぐやデータの教育利用に向けた取り組み
                                                             (一財)リモート・センシング技術センター(RESTEC) 山本 彩

 

研修テーマの内容説明

 

12月6日(土) 柏原キャンパス

 

1 液体窒素を用いた様々な演示実験 (神鳥和彦)

  マイナス196度の液体窒素を用いて、様々な物質の状態変化に関する演示実験や、さらに気体や液体といった物質の状態変化に関する演示実験について実習します。この実験を通じて、生徒に対しよりインパクトのある授業の創成を図る事を目的とします。水が氷に変化するのは発熱反応であること、気体は温度によって大きく体積を変化させること、気体はさらに冷やすと液体状態になること、空気を冷やすと液体空気となり酸素も液体になること、ニクロム線を液体窒素で冷やすと電気伝導度が上がることを学び、これらの知識を授業に反映させることができます。

 

2 半導体の発光 (中田博保)

  発光ダイオード(LED)として用いられる半導体の発光現象を調べます。市販の発光ダイオードのスペクトルを測定するとともに、多孔質シリコンや窒化ガリウムに紫外線レーザを照射して発光を観測します。観測を通して、物質と光の相互作用の一例について学び、広く用いられている発光ダイオードの原理についても学習します。光が示す多くの性質の内で重要な現象である発光についての理解を深め、また基本的な光学部品である鏡やレンズの使用の練習にもなります。

 

3 サイクリック・ボルタンメトリーによる金属錯体の酸化還元特性 ( 横井邦彦)

  鉄(II)イオン錯体の酸化還元反応の進みやすさが、配位子の種類に応じて変化することを実験によって確かめます。鉄(II)イオンがo-フェナントロリンと錯体を生成した場合とシアン化物イオンと錯体を生成した場合で、炭素電極上での酸化還元反応がどの様に進行するのかを実験で確かめます。標準酸化還元電位が配位子の種類に応じて変化することを実験的に認識します。鉄(II)イオンが同じでも、結合する配位子が変われば酸化還元特性が変わることが見られる良い実験例です。高等学校の教科書ではイオン傾向として定性的に記されている内容ですが、酸化還元電位としてとらえれば定量的な意味があらわれることを知ることのできる内容です。イオン化傾向で「鉄」と言えば酸化還元反応の進みやすさが変化しないように思いがちですが、共存する配位子に応じて酸化還元反応の進みやすさが理解できる好例です。 

 

4 比色定量法による河川中のリン酸イオン濃度測定 ( 久保埜公二)

  大学周辺の河川水中のリン酸イオンの濃度を比色法、並びに光度法により測定し、国が定める環境基準値と比較することで、人間の活動と地球環境とのかかわりについて考察します。比色法は簡便な方法であり、目で見て対象となる成分の量を判断することができることから、演示実験として複数の河川水のリン酸イオン量を簡単に比較することができます。これによって生徒の環境保全に関する興味や知識を広げることができます。また、濃度測定に関する実験は滴定法が一般的ですが、比色定量法は滴定法以外の方法として教材開発に応用可能です。なお、学校やご自宅近隣の河川水(100 mL程度)をペットボトル等に入れてお持ちいただければ、その中のリン酸イオンの濃度を測定することができます。

 

5 光学異性体と旋光度 ~香料から液晶テレビまで~ ( 堀 一繁) (都合により不開講となりました)

高校化学の学習内容である「光学異性体」の基本的性質を、旋光計・パソコン・分子模型・融点測定器を用いて視覚的に理解できるように実習し、「光学異性体」が医薬品・香料・食品添加物などの身近な物質だけではなく、現代社会を支えるハイテク素材にも応用されていることを理解します。本テーマは、高校化学の学習内容である「光学異性体」の性質について、学校現場で比較的容易に手に入る、砂糖・メントール・リモネン・偏光板・液晶シート・ノートパソコンなどの液晶モニターを用いて実習を行うテーマです。これにより、授業内容を視覚的に理解させることができると同時に、授業内容と現代社会での応用との繋がりに関しても講義できます。このことは、近年問題となっている学生の理科離れ対策の一助となることも期待できます。

 

6 フェノールフタレインとラインマーカに使用されている色素の簡便な合成 (谷 敬太)

  無水フタル酸とフェノール類から、酸塩基指示薬で有名なフェノールフタレインやラインマーカに使用されている黄緑色の蛍光色素を合成します。表題化合物の合成を通じて、基本的な実験器具の取扱いと実験操作についても説明します。本実験で行う溶液の色の変化を通して化学に対する理解を深めるとともに科学的な考え方を養います。合成に使用する器具は試験管、試験管はさみ、ガラス棒、目安ピペット、ロート、ろ紙、メスシリンダーとアルコールランプだけなので、理科室で十分に生徒が実験することができます。この実験は劇的な色の変化に大学生でも興味を示すほどなので、中学生や高校生にとってはより一層強く印象に残る実験と言えます。

 

7  植物油脂の水素添加と酸化重合 ( 安積典子)

  天然物由来の油脂は、食品、化粧品、塗料など、用途に合わせてさまざまに改質、加工されます。この研修では、植物油に多く含まれる不飽和脂肪酸の二重結合に水素を添加して、マーガリンのように硬化させる実験を行います。添加された水素の量をガスビュレット法で測定し、二重結合が還元された度合いを調べます。並行して、酸素添加により油脂を重合させ、塗料の被膜のような硬化膜を作る実験も行います。

                                  

8 植物性食品に含まれるでんぷんの分別定量 (井奥加奈)

  でんぷんには大きく分けてアミロースとアミロペクチンがあります。ヨウ素でんぷん反応において、化学構造の違いによりアミロースとアミロペクチンの発色が異なることを利用して、機器分析によりアミロース含有量を求めてみましょう。アミロース含有量が異なることで、食品の品質や特性にどんな違いが出るのか、もコメを例にとって考えてみたいと思います。

 

9 草木染めの実際と教材化 ( 任田康夫)

タマネギ、および蘇芳を用いて、布(大型ハンカチ)、紙(障子紙、濾紙)に草木染めを行います。また、タンニン酸と塩化第一鉄によりブルーブラックインクを作り、インクとして使用できることを確かめます。草木染めの媒染剤の役割とブルーブラックインクの塩化第一鉄の役割が類似したものであることを実験的に認識します。本格的な布への草木染は時間がかかりますが、使用した紅茶ティーパックの包み紙は、薄い塩化鉄(Ⅲ)溶液で明瞭に発色します。また、あらかじめタマネギやログウッドに浸しておいた障子紙は、薄い媒染液に浸すだけで簡単に発色し染色模様を作れます。これらは草木染めにおける媒染剤の効果を現場の教室で簡単に演示できる一つの方法です。

 

10 光合成色素から光合成生物の系統を探る-TLCを活用して-(畦 浩二 ※午前のみ開講)              

光合成生物の細胞内に含まれる光合成色素の種類は、これらの生物の系統を知るうえで重要な手がかりとなります。そこで、光合成生物5種類:緑色植物・緑藻類・褐藻類・紅藻類・藍藻類について、その光合成色素をTLCで定性分析することを通して、これらの生物の系統関係を考察していきます。中学校や高等学校での探究活動にも活用できる内容です。

 

11 コムギの進化教材の作製 (向井康比己)

「生物の進化」を実験的に検証することは困難であり、教材としても適切なものが少ないようです。写真等の教材はあるものの、生徒が直に見たり、さわったりできる標本の入手は難しいです。コムギは各種系統が揃っており、ゲノム、倍数性、進化を理解するのに格好な教材です。本研修では、コムギの進化の道筋がわかる植物の穂の乾燥標本をもちいて、教材用のパネルを作ります。2、4、6倍体を比較することで倍数化の重要性を、野生種と栽培種を比較することで栽培化の意味を知ることができます。また、パンやうどんをつくるパンコムギはパスタ用のコムギとタルホコムギから進化してできたことを実験で証明できることを解説します。

 

12  プロイディアナライザーを用いた倍数性の検出 (岡崎純子、新テーマ)    

植物には倍数体形成による種の分化が知られています。染色体数のカウントは数の少ないものだと比較的容易ですが基本数の多いものなどはプレパラート作成が難しく、また栽培して発根させるのも容易ではありません。このような倍数性の検出には葉を材料として倍数性を検出できるフローサイトメータのひとつであるプロイディアナライザーが有効です、本実験では栽培タバコの2倍体種と倍数体種の葉を用い核DNA量の定量から倍数性の検出実験を行います。

 

13  共焦点レーザー顕微鏡による3次元画像の観察 広谷博史、新テーマ)           

  花粉管の伸長の様子を、共焦点レーザー顕微鏡によって3次元画像を撮影して観察します。

 

14 プロテアーゼを用いた酵素実験 (川村三志夫)

    プロテアーゼはタンパク質を分解する酵素であり、中高の理科の教科書に記載されて来たように、ペプシンやトリプシンに代表される動物の消化酵素が有名です。また、近年、パイナップルやキーウイ、バナナなどの果物にプロテアーゼが含まれることが一般に知られるようになり、果実の切片とゼラチンゼリーを使った定性的な酵素実験が高校の教科書に載るようになっています。今回、身の回りのプロテアーゼを含んだ材料を用いて定量的な酵素実験を企画したいと考えています。その際、デジタルカメラとフリーの画像解析ソフトを活用した簡易吸光度測定を試みたいです。

 

15 酵素免疫測定法入門 ~抗体・抗原反応の応用~ (広谷博史、新テーマ)              

  酵素免疫測定法(EIA)とは、抗原抗体反応の特異性や親和性の高さを利用して、病原体を含むタンパク質の微量定量を行う方法で、臨床検査で実際に使われている測定方法です。さらに近年では農薬や金属などの低分子の検出が出来る様になり、環境測定分野でも使われています。この測定法方は、上述の様に抗原抗体反応を利用しているため、逆に抗体というタンパク質や抗原抗体反応の理解にも役立つ方法となっています。そこで今回の実験講習は、バイオラッド社のEIAキット(生徒用に開発されたもの)を用いて、この測定法の原理および抗原抗体反応の理解を深めて頂く予定です。

 

16 PCRによるDNAの増幅 ( 鵜沢武俊、新テーマ)                                       

PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法とは、DNAポリメラーゼと言う酵素を用いて連鎖反応的にDNAを増幅させる方法であり、その開発は生命科学の幅広い分野に大きな影響を与えました。本研修では、最近本学に導入されたDNA観察システムを用いて、その実際を体験します。

 

17 シークエンサーによるDNA塩基配列の決定 ( 鈴木剛)
   DNAの塩基配列(アデニン, A; グアニン, G; シトシン, C; チミン, T)の並びをシークエンサーを使用して決定します。材料には植物のDNAをベクターに組み込んで大腸菌にクローニングしたものを利用します。当日は、サンガー法(ジデオキシ法)により反応させながら蛍光を取り込ませたサンプルを、シークエンサーという機械にかけます。シークエンサーではサンプルを電気泳動しながら1塩基ずつの並びを蛍光検出により明らかにできます。受講者は先端のテクノロジーに触れつつ「DNA配列はどのようにして決定するのか」を体験でき、ゲノム時代の塩基配列決定がサンガー法と蛍光自動シークエンサーにより行われてきた背景を理解し、授業に役立てることができます。

 

18  ダイヤモンドダストと雲を作る実験 ( 小西啓之)

雲粒やダイヤモンドダスト(氷晶)の発生および成長など降水形成過程を理解するために、簡単な実験装置を用いた水の蒸発、水の凝結・凍結、水蒸気の昇華凝結など水の相変化を示す実験を行います。これらの水の相変化の過程は、見た目の状態の変化だけでなく同時に熱のやりとりもあることを実験から学び、降水過程が地球の熱循環にも大きな影響を与えていることを学びます。実験はこれまで出前授業や出張授業でも行い、児童や生徒が興味を持つ内容です。使用する実験器具は、既に学校にある器具やホームセンターなどで安価で購入できる物品からできていますので、各学校で容易に使うことが出来ます。   

 

 

12月20日(土) 天王寺キャンパス(午前)

 

19 走査型電子顕微鏡を用いた生物試料の観察 (出野卓也)

走査型電子顕微(SEM)で撮影された写真は教科書や資料集でしばしば取り上げられていますが、光学顕微鏡と違ってSEMは中高の教育現場にほとんど普及していません。そこで、こちらで用意した生物試料、あるいは受講生が観察を希望する試料をこちらで作製し、当日(SEM)を用いて実際に各自に観察してもらい、受講生の知見を広げてもらいます。生徒に電子顕微鏡での観察を実際に体験してもらうのは一般に難しいですが、今回は昨年暮れに導入された可搬型SEMを用いますので、将来的には教室への出前SEMも可能になると考えております。なお、観察対象は生物試料以外でも可能です。

                                  

20 簡易法によるDNAの抽出実験 (秋吉博之、新テーマ)                       

  中学校学習指導要領解説理科編(平成20年9月)には「(略)遺伝子の本体がDNAという物質であることにも触れる。」と示されました。本実験では,「エタノール沈殿」によるDNAの抽出実験を行います。これはDNAがエタノールに対して溶解度が低いことを利用した方法です。DNAはリン酸に由来する負の電荷を持つため,お互いに反発し沈殿ができにくいので,塩化ナトリウム等によりDNAの電荷を中和した後,エタノールを加えて沈殿させます。ブロッコリーの花芽,バナナ,魚の白子等は細胞数が多く,DNAを多く含んでいます。これらをすりつぶして細胞をばらばらにします。これに中性洗剤を加えると,中性洗剤に含まれる界面活性剤の作用により,細胞膜や核膜の脂質は破壊され,細胞の核内に含まれるDNAが抽出できます。抽出したDNAは,エタノールに対して溶解度が低いので,境界面で白く濁って現れます。

 

21 月周回衛星「かぐや」が解き明かした知見、かぐやデータの教育利用に向けた取り組み

                            (  (一財)リモート・センシング技術センター(RESTEC) 山本 彩)

  宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、2007年9月14日にアポロ以来の大型月探査となる月周回衛星「かぐや」を打上げました。「かぐや」は、月の起源と進化の解明のための科学データを取得することを目的として、多くの貴重なデータが得られました。また、科学観測だけでなく、NHKのハイビジョンカメラ(HDTV)を初めて探査機に搭載して、地球および月のハイビジョン撮影を行う等、月探査の一般社会への普及にも役立てられました。JAXAは、「かぐや」のデータを教育にも利用して頂くため、様々な取り組みを行っています。この研修では、「かぐや」で得られた様々な知見とかぐやデータを教育で使って頂くための事例等を紹介します。

 


 

「リフレッシュ理科教室‐現代テクノロジー講座」
(主催:応用物理学会関西支部、大阪教育大学科学教育センター)
講演、実験テーマ説明(天王寺キャンパス、12月20日(土)午後)

講演1 13:30~14:35

「HDD(ハードディスクドライブ)の概要と今後の展開」

       株式会社HGSTジャパン  永井秀男氏

 

講演2 14:45~15:50

「光メモリシステムの仕組みと要素技術」

名古屋工業大学     土屋洋一氏

 

実験1、実験2 16:00~17:00、17:10~18:10

2グループ(各15人)に分かれて以下の2テーマを1時間ずつ、入れ替えで受講

             

実験1:「HDD・ODDの分解観察」             大阪教育大学      辻岡 強

  HDD、ODDを分解し、実体顕微鏡を用いて観察します。講演1、講演2で取り上げられた内容を、実物を手に取って学んでいただきます。

 

実験2:「地震発生のシミュレーションゲームと教材化」 

大阪教育大学       岡本義雄

  大きな地震はめったに生じませんが、小さな地震は日々数多く生じます。地震のサイズと個数分布の
このきれいな関係はGutenberg-Richter則と呼ばれており、地域や時間によらず成立している不思議な経験
則です。これが、最近では自然界における「べき乗則」の発端になった発見として注目されています。これ
らの関係を最初に説明しようとした格子モデルの1種である「碁石モデル」(大塚、1971)、「砂山モデル」
(Bakほか、1987)について、教材化した例を高校での実習教材として紹介し、実際に体験していただきま
す。またこれらのモデルからなぜ地震予知の困難性が出てくるのかを考えます。時間があれば発展として、
不思議な「べき乗則」の身近な様々な例について簡単に触れます。

 

※  18時20分より学内にて交流会を開催します。お時間のある方は是非ご参加下さい

(無料、軽食)。

 

 



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